OculusQuest(以降Questと呼称)はAndroid端末なため、デバッグするにはPC上でapkファイルを作成して実機転送する必要があります。
これが超小規模アプリであるなら問題ありませんが、そうでない場合はビルドに何十分も待たされて嫌気がしてくるでしょう。
そこで今回はUnityEditor上で実機の動作検証を行える方法について書きます。
環境
以下の環境で行いました。ALVRについては後述します。
- Windows10
- ALVR v2.4.0-alpha5
- SteamVR v1.5.9
- OculusQuest v3.60.71.x
- Unity2019.1.6f1
- Oculus Integration v1.37.0
- SteamVR Plugin v2.3.2
事前準備
肝となるのはQuestでPC上のSteamVRをプレイ出来る環境を整える事です。
ALVRやVirtual Desktop*1を使うことで、QuestにてPC上のSteamVRアプリをプレイ出来るようになります。
今回はALVRで試しました。肝の部分ですがALVRの導入手順について説明しませんので、ALVRでググるかこちらを参考にし、QuestにてPC上のSteamVRアプリがプレイ出来る環境を整えておいてください。
UnityProjectへの対応
対応するプロジェクトへは以下の処置が取られている事を前提とします。
- 既にQuest対応されており、実機へ転送すれば問題なく動作するプロジェクト*2
- AndroidにSwitch Platformしている
- PCではSteamVRとALVRを起動し、QuestではALVRを起動して接続状態
事前準備が長くなりましたが、あとは簡単です。Unityプロジェクトへ SteamVR Plugin をインストールすれば完了です。
そしてインストール後にSteamVR PluginがUnity設定変更を勧めてくるのを全て無視してください。
これでUnityEditorにてPlayし、Quest上のALVRアプリで見るとPlay中の内容が確認出来ます。ちゃんとRift Touchコントローラも動作します。
無線環境を整えると遅延はあまり気にならず、ALVRだと定期的にブロックノイズが出てしまいますがデバッグする分には問題ありません。快適にQuestアプリ開発が出来そうです。
なお、まだ導入して軽く動作確認しただけなので悪影響が発生するかの把握が出来ていません。もし何かあれば追記しますし、試された方で何か問題がありましたらコメントで教えて頂けると助かります。
*1:公式Store版では機能削除され、2019/06/17時点ではSideQuestにアップロードされたバイナリにしかSteamVRプレイ機能はないそうです
*2:Oculus Integration導入済み 且つ ProjectSettingsからVirtual Reality Supportedを有効にしてOculus SDKを追加している